エターナルブリッジでキャリアを考えていく6歳から28歳までの世代は

もしかしたら「働かなくても生きていける社会」を初めて経験する世代になるかもしれません。

そうなると、これまでのような「勉強して、いい大学に入って、いい会社に就職する」

といったレールに沿った生き方だけではなく、もっと根本的な問いに向き合う必要が出てきます。


それは「自分は何のために生きるのか」ということです。


ここで歴史の話をさせてください。

260年続いた江戸幕府、最後の将軍 徳川慶喜。

この人物が亡くなったのは、約100年前です。

つまり、たった100年前まで武士が生きていたのです。刀を持ち、主君に仕え、封建制度の中で生きていた人間が

ほんの1世紀前にはまだこの国に生きていた。

そこからの100年で、日本はここまで変わりました。


「井戸と薪」から「スマートホーム」へ

「紙芝居」から「Netflix」へ

「封建制の身分社会」から「個人がキャリアを選ぶ時代」へ、

そして「手紙で想いを綴る時代」から「スマホで世界と一瞬でつながる時代」へ。

これがたった100年の進化です。では、これから100年、あるいは20年先はどうなっていくのでしょうか。

 

よく、「勉強は将来の可能性を広げるために必要だ」と言われます。

それも間違ってはいません。でも私は、もっと本質的な意味があると思っています。

それは、「嫌なことでも、逃げずに向き合えばできるようになる」

ということを、実感として知るためのもの。


人生には、好きなことばかりじゃなく面倒なことや苦手なこともたくさんあります。

でも、努力すれば少しずつでも前に進める。

その感覚を10代のうちに自分の中に持っておけるかどうかは、大人になってからの姿勢に大きく関わってきます。

勉強は、自分に向き合うための「訓練」でもあるのです。

今、私たちはAIが仕事を代替していく時代のまさに入り口に立っています。

企業は効率化を進め、人員削減が始まっています。私たちの身の回りでも変化は進んでいます。

若い日本人の数が減っている中で、セルフレジや配膳ロボットも気づけば当たり前の存在になりました。

さらに、ベーシックインカムの実験も複数の国で始まっています。

AIによる経済活動が進めば、人件費が不要になり、電力さえあれば24時間働き続けられるAIが

富を生み出す時代が現実になっていく。

この流れが進めば、やがて「貨幣」という概念そのものが揺らぐ日も来るかもしれません。


そういった未来が現実になったとき、私たちはどの職業に就くかではなく

「自分はどんな生き方をしたいのか」「どんな価値を生み出したいのか」という問いに立ち返る必要が出てきます。

2040年代、2050年代にはAIの方が人間よりも多くの分野で優れたパフォーマンスを出すようになります。

たとえば、自分が1日4時間働き、残りの4時間を「自分専属のAI」が働くような形も考えられます。

人間は次の日に進捗を確認し、指示を出すだけ。

仕事は「実行」ではなく「判断と管理」に変わっていきます。

そして、ベーシックインカムにより生活が保障される社会、つまり「働くことが選択肢になる社会」がやってくるのです。

これまでの「働かなくては生きていけない」という価値観が、大きく変わっていくのです。

もちろん、AIには代替できない仕事も残ります。

教育、介護、看護、福祉、カウンセリング、医療、表現、芸術、経営、リーダーシップ、哲学、倫理、伝統産業、職人の感覚的な技術

こういった分野では、共感力や直感、文化的な理解が必要であり、AIだけでは成立しません。

ですから私は、これからの教育で人間にしかできない力を育てることが、ますます重要になると思っています。


たとえば


・高度な対人スキル・創造力・共感力・倫理観・柔軟な判断力

これらの力を、子どもから大人まで育てていけるような学びの場をつくりたいのです。

私たちは、エリートを育てたいわけではありません。優秀な人間を選別するためのキャリア教育をしたいわけでもありません。

私が増やしたいのは、笑顔が素敵ないい奴です。

素直で、諦めなくて、挑戦できる人

そして、まわりを少しだけ優しくできる人。

そんな人が増えれば、きっとこの社会はもっと温かくなると思うのです。